医療現場で働くことを考える際、看護助手と准看護師、どちらの道に進むべきか迷う方もいるかもしれません。両者は患者さんのケアに携わるという点で共通していますが、実は大きな違いがあります。この記事では、看護助手と准看護師の役割、資格、給与、キャリアパスの違いを分かりやすく解説します。
最も大きな違いは、その仕事に就くために法律で定められた資格が必要かどうかという点です。
看護助手:特別な資格は不要です。未経験からでも働くことが可能です。
准看護師:都道府県知事から発行される「准看護師免許」が必要です。養成学校で2年間学ぶ必要があります。
資格の有無は、担当できる業務の範囲に直接的に影響します。特に、医療行為ができるかどうかが大きな境界線です。
看護助手:患者さんの身の回りのお世話(食事、入浴、排泄介助など)や、環境整備、看護師の補助業務(医療行為以外)が中心です。
准看護師:医師や看護師の指示のもと、採血、注射、点滴管理などの医療行為を行うことができます。
一般的に、准看護師の方が看護助手よりも給与水準は高い傾向にあります。これは、医療行為ができることや、より専門的な知識が求められるためです。
准看護師は正社員としての雇用が多く、賞与や退職金、各種手当などの福利厚生が充実している傾向にあります。看護助手も正社員であれば同様の待遇が期待できますが、パート・アルバイトの場合は異なります。
看護助手として経験を積んだ後、介護福祉士や正看護師の資格取得を目指す道があります。現場での経験は、学習の大きな助けとなります。
准看護師は、さらに専門性を高めるために正看護師を目指すのが一般的なキャリアパスです。准看護師としての実務経験が、正看護師養成学校への進学資格となる場合があります。
看護助手と准看護師は、医療現場で患者さんを支えるという共通の目的を持ちながらも、資格、業務内容、給与、キャリアパスにおいて明確な違いがあります。ご自身の目指す働き方や将来のビジョンに合わせて、最適な選択をしてください。どちらの道を選んでも、医療現場で人の役に立てる素晴らしい仕事であることに変わりはありません。
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