感染対策は、患者さんと医療従事者自身の安全を守るための最も重要な基本行動です。特に、患者さんの身体に直接触れる機会の多い看護助手にとって、感染対策の正しい知識と実践は不可欠です。
新型コロナウイルス感染症の流行を経て、わたしたちの感染対策への意識は大きく変わりました。そして、その経験や新たな科学的知見に基づき、医療現場の感染対策ガイドラインは常に更新されています。
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「一度覚えれば終わりじゃないの?」と思うかもしれませんが、ガイドラインが更新され続けるのには、以下のような重要な理由があります。
なぜガイドラインは定期的に更新されるのか?では、看護師と連携しながら無理のない範囲で進めることが大切です。気になる点はその都度共有し、安全第一で取り組みましょう。
最新のガイドラインでは、これまでの対策の再徹底に加え、いくつかの点が強調されています。看護助手の業務に直結する3つのポイントを見ていきましょう。
標準予防策とは、「すべての人の血液、体液、分泌物、排泄物などは感染性のあるものとして扱う」という考え方です。特定の感染症の患者さんだけでなく、すべての患者さんに対して実施する基本の予防策です。
これらを意識することで、スムーズに業務を進められます。
これまでは「とりあえずフル装備」のような場面も見られましたが、最新のガイドラインでは、ケアの内容に応じてPPEを「適切に選択」し、無駄なく使用することが重視されています。
これらを参考に、自分に合った方法を見つけてください。
患者さんが頻繁に触れる高頻度接触環境(ベッド柵、ドアノブ、ライトのスイッチなど)が、感染の温床となることが改めて指摘されています。これらの場所を適切な消毒薬(アルコール、次亜塩素酸ナトリウムなど)で定期的に清掃・消毒することが、接触感染を防ぐ上で極めて重要です。誰が、いつ、どこを清掃したかを記録することも求められます。
最新ガイドラインを踏まえ、日々の業務で特に注意すべき行動を再確認しましょう。
WHO(世界保健機関)が推奨する、手指衛生が必須となる5つのタイミングです。常に意識して実践しましょう。
1. 患者に触れる前
2. 清潔/無菌操作の前(看護助手の業務では少ない)
3. 体液に曝露された可能性のある後
4. 患者に触れた後
5. 患者周辺の物品に触れた後
ノロウイルスなどを想定し、排泄物や嘔吐物を処理する際は、使い捨ての手袋、エプロン、マスク、ゴーグルを多くの場合着用します。処理後は、次亜塩素酸ナトリウムを用いて広範囲を消毒します。
使用済みのシーツや寝衣は、床に置いたり、振りさばいたりしてはいけません。ホコリや病原体を飛散させないよう、静かに丸めて専用の袋に入れます。
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詳しくは「看護助手に向いている人・向いていない人の特徴」でも現場のポイントを詳しく解説しています。
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最新感染対策ガイドライン2024|看護助手が知るべき変更点でお伝えした内容を振り返ると、日々の現場で大切にしたいポイントが幾つか見えてきます。
すぐに試しやすい行動のヒントは次の通りです。
新たな感染症の出現: COVID-19のように、これまで知られていなかった感染症が出現し、新たな対策が必要になるため。
最新の研究成果の反映: 世界中の研究によって、より効果的な消毒方法や感染経路が明らかになるため。
薬剤耐性菌(AMR)への対応: 薬が効きにくい細菌の出現に対応し、その拡大を防ぐための対策が強化されるため。
あわてず一歩ずつ、チームと情報を共有しながら進めれば大丈夫です。今日の学びを小さく実践し、次の勤務につなげていきましょう。
グローブや使い捨て手袋はナースリーが便利です。現場で必要なサイズやカラーも細かく選べます。
免責事項: この記事は、看護助手としての現場経験に基づく一般的な情報提供を目的としています。職場や地域、個人の状況によって異なる場合がありますので、詳細は勤務先や専門家にご確認ください。